2012年9月11日火曜日

2583、資源ごみドロボウとの対話

kurochan@PC 
◆先日朝、出勤しようと自宅前の自家用車に乗ろうとすると、玄関前に出しておいた金属系の資源ごみを狙うトラックが静かに止まるではないか。紙や金属系の資源ごみを狙うこうした窃盗犯は以前から問題になっていたのだが、最近地元の条例が改定され、取り締まりも強化されている。「盗人にも三分の理」とは、「どんなことにも理由は付けられる」という意味ではあるが、実際、それなりの事情はあるのだろうとは思う。そんな「太陽に吠えろ!」みたいな犯罪事情の時代じゃないよ、とも聞くのだが、この朝は、やはり複雑な感情を覚えたのだ。さて、その止まったトラックを睨み付けていると、そのままゆっくりと走り去り、隣家の玄関先を観察して遠ざかっていった。しばらくすると、再びそのトラックが現れて、我が家の資源ごみを狙って助手席から女性が降りてきた。これは自治体の財産になるものだから持ち去らないで欲しいと告げると、その女性は本当に申し訳ないといった様子で静かにトラックの影となる助手席側に引き下がった。運転席からはその様子を夫らしい男性が伺っている。その男性に、取り締まりが強化されていること、条例が制定されたことを告げ、 摘発されますよと警告する。敬語を使い、丁寧に語りかけたからだろうか、その男性は言葉こそ発さなかったが、表情とジェスチャーで、「忠告ありがとう」といったメッセージが返って来た。そしてトラックはそのまま立ち去った。荷台にはわずかな量の金属系の資源ごみらしきものが乗せられていた。その後、すぐ近くでまたすれ違ったのだが、僕の自家用車を確認したのか、我が家の方へ曲がっていった。おそらくは、僕がもういなくなったので、金属系の資源ごみを持ち帰ったのだろう。紙にせよ、金属系にせよ、資源ゴミは自治体の税収入となり、住民に還元される。その意味で、許すわけにはいかない窃盗行為である。しかしながら、心に引っかかったのは、その男性のジェスチャーと、それ以上に忘れられないのが、申し訳なさそうな女性の立ち居振る舞いだ。夫らしき男性に逆らえないのか、それとも夫婦そろって何者かに資源ごみ窃盗を強要されているのか、生活苦からこんな「仕事」で生計を立てているのか。開き直った態度では決してなかったし、むしろ悲しげだった表情は僕の心に突き刺さったままだ。こんな惨めなことをせざるを得ない、 そしてそれを咎められて素直に引き下がった女性の表情が痛々しくてたまらない。◆文化祭で、生徒たちと中国琵琶とチャングのステージに取り組んでいるが、メンバーも増え、生徒達もやる気満々だ。ごっついいステージにしたいなあ。◆授業と事務局仕事と老母訪問と子どもたちのサッカーとに追われ続けて読書時間が自由分取れないのが苦痛だ〜!

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